仏教の教えに学ぶ衛生意識と個人的なコロナに対する考え

 令和4年になってイギリスやアメリカの方針で驚かされました。

 「マスクの義務化をやめる!皆に自由を!」という内容の発表です。

 これはとんでもない話だと思います。簡単に言えば、またワクチンの効かないコロナが出る可能性が高まったのです。世代交代の早い生物は人間の作った薬に対応した進化をしやすいそうです。細かく話すと長くなるので興味がある人は「殺虫剤と耐性蚊」「薬剤耐性マラリア」等で調べて欲しいです。

 簡単に纏めると沢山の人が感染し、さらに感染が広がる事で、違う特徴をもつウィルスが生まれ薬などにも適応しやすくなるという事です。それをどうやって防いだらいいのでしょうか。

 それは単純な話で「物理的に」防げば良いのです。

「マスクや手洗い等で物理的に防いで感染者数を減らす」「ワクチンや治療薬で進化する前に倒す」

 たったそれだけの単純な話です。なのに何故か世界では自由を歌い人の命が脅かされる現状が続きます。イギリスと日本で比べれば、日本の方がワクチンは遅くクラスターが早かったにも関わらず・・・令和4年2月初旬コロナによる死者、英国15万人以上、日本3万人弱という差が付いています。日本の人口は2倍近く多いにも関わらず、です。イギリスはナイチンゲールの偉大さを再確認してほしいと思います。

 TVでは習慣からくる考えの差が原因というコメンテーターもおられましたが、その習慣は仏教由来の物も多いとは伝えませんでした。

 私が修行中に教えて貰ったことでは「息は不浄の物だから物に吹きかけるな」というものがありました。飛沫感染や空気感染という言葉を聞いてこの教えを思い出しました。他にも本山で大事な行事があると、門の前に水桶と葉っぱの多い植物がおかれ、その水で手を洗い葉で水を落とすのです。大事な法要の前には薬湯にて身体を清める作法もあります。衛生面で考えると実は科学的に正しいものも多いのです。

 ひと昔の科学で「意味の解らない宗教的儀式」とされていたモノが、科学が進むと「理屈の通った宗教的儀式」となったのです。それらを踏まえた仏様の知恵と現代科学の両方で考えても、自分や大事な人たちを守るためにはやはり「手洗い、うがい、マスク、打てる人はワクチン」という意識の薄くなりつつある基本的な対応がなにより重要なのだと思います。その様に理解し強く意識できる事をお大師様に感謝し、日々の感染対策を地道に行なっていこうと思います。

 南無大師遍照金剛

 11班 福田義應師

Comments are closed.